またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜



ジメジメとした気候の中、一人で帰る家までの道のりはいつもとは長く感じる。


やっぱりカラオケ行ったらよかったかな。

でも、行けるようなテンションじゃないし。

ってか、なんであたしこんなにしょげてるの?


草むしりさせられたから?
伊月に無視されたから?


伊月と彼女があまりにもお似合いだったから?


答えは何と無く自分でもわかってるけど。
ただ、認めたくないだけ。


あんなに君一色だったあたしの心に勝手にズカズカ入って来て、めちゃくちゃにして、結局最後は感謝しなきゃいけないなんて馬鹿げた話だ。


でも、感謝してるのは本当。

あのままだったら、今でもあの場所で泣き続けているだろう。


ありがとうってまだ言ってなかったな…。


伊月の靴がまだ下駄箱にあったことを思い出しあたしは学校に戻ろうとした。


でも、そんなあたしの行動は次の瞬間で消え去った。