「………は？何言ってんの？」
雷にでもうたれたようだ。
そんなあたしの対応を見て緒形がクスクスと笑い出した。
「今、間があったー！ちょっと悩んでくれたの？美和可愛いー」
……は、何コイツ。
「ば、バカにしないで！！悩むわけないでしょ！ってか、ニナが好きとか言って何よそれ…二股！？」
あたしがそう言うと、またもや緒形は笑い出した。
「ふっ……美和ちゃんヤキモチか？いいねぇ〜。」
あたしはカッとなって緒形を振り切った。
すると、緒形はちょっと待ってとあたしを止めた。
「悪りー悪りー。美和元気なかったからさ。」
何だ？言い訳か？
「もういいから、あたし帰るんで」
「お前はそれでいいのか。このままで。過去に何があったか知らねーけど、殻に閉じこもったままでいいのか？逃げてるだけじゃねーの？」
あたしは振り返った。
でも、ちょうど緒形も進行方向に歩き進んでいた。
