側にあるベンチのキャパは、三人が限度。




なのにそこに塩田が座る。




いい加減、さっさと帰って欲しい…。




「藤川、座る?」





「ううん、立ってる」





「じゃー、俺座ろ~っと」





佐倉がベンチに座るのを見届けたあと、あたしは佐倉の近くに立った。














塩田がジュースをゴクゴクと飲んだあと、プハッと息を吐く。




「うめぇ~」




「……ホントにおいしそうに飲むよねぇ」




「買ってもらったから、余計にウマい。のんちゃんサンキューなぁ」




塩田、いつもは名字で呼ぶのに、今日だけのんちゃんって呼んでるし。