「さくら」




ん……。




ふたりの間に入っていけないもどかしさとイライラを通り越し、机につっぷして寝たフリを決め込んだあたし。




そんなあたしに、誰かが声をかけてきた。















顔を見なくても、わかる。





この声は……




佐倉。





「なぁに~?」




野上さんとのことなんて、大して気にしてなかった風を装う。





キョトンとした顔で、あたしは顔を上げた。