「………ん…」


気が付けば、朝だった。

目を開けて、視界に映ったものを見て、俺は思わず驚きの声をあげた。


「うわっ……」


俺の目の前には、静かな寝息をたてて眠る水島莉桜。


なぜ!?


と、寝ぼけた頭で一瞬思ったが、すぐに昨晩のことを思い出した。


そっか……
昨日、こいつを家に連れて帰ったんだっけ……。
熱があるのに、帰らないとか言うから……。


「いてて……」


立ち上がって、思わず腰を抑えた。


体のあちこちが痛い。
ベッドを彼女に貸していたうえに、手を握りっぱなしだったため、俺は必然と座ったまま眠ることに。

そのせいで、体の節々が痛かった。