「やっぱりここは……」


目的地に着いて、俺は目の前にある光景を見渡した。


俺の目の前に広がるのは、いくつも並ぶお墓……。


きっとここは、蓮さんが眠る場所だ……。


特別すごい広いわけではないけど、一度に見渡せるほどの狭さでもない。
俺は一歩足を踏み入れると、莉桜を探した。



正直、心臓がバクバクといっている。

もし、会った瞬間に、拒絶されたらどうしようという不安は残っている。

だけどいつまでも俺が逃げているわけにもいかないから……。


そんな思いを胸にしまい、一歩ずつ中へ踏み込んでいく。


そしてその先に……



「……莉桜…」



一つのお墓の前にたたずむ、莉桜の姿があった。