もちろん、隼斗は逃げてなんかいないだろう。 自分は無傷のままあの人たちを倒したんだろう。 そんなことは容易に想像がつくが、 「そっか。 大変だったね。 ……ありがとう」 隼斗に笑いかけると、隼斗も少しだけ笑顔を返してくれた。 何だか隼斗は今回の一件に関して責任を感じているようで。 淳ちゃんにボロボロに責められても、ただ黙っていた。 隼斗がいなかったら、あたしは本当に死んでいたかもしれないのに。 この程度の怪我で済んだのは、隼斗のおかげだ。