「……うぜぇ。 直接城内を潰しにいく」 つ……潰しにいく? 淳ちゃん!? 心臓がどくどくと脈を打つ。 冬だというのに身体から汗が吹き出る。 「だ……だめ……」 声を出そうとしても、酷い嗄れ声が出るだけで。 愚かなあたしに構うことなく背を向けたまま、神木は消えていった。 ……陽がすっかり沈んだ、夜の街へ。