「美優!!」 突然聞こえた大きな声で、あたしは顔を上げた。 夢は残像もなく消え去り、目に飛び込んできたのはほとんど人がいなくなった教室。 黒板には、読めない文字が暗号のように書かれていて、最前列に座っている優等生がそれを一生懸命写していた。 それ以外の生徒は鞄を持ち、いそいそと教室から出ていった。 どうやら授業が終わったらしい。 あたし、かなり長い時間爆睡していたみたい……