あの後、隼斗は行きと同じようにバイクであたしを送ってくれた。 相変わらず隼斗は温かくて、優しかった。 淳ちゃんと隼斗の言い合いを見なかったら、どれだけ気が楽だっただろう。 知らぬが仏とは、まさにこういうことを言うのだろうか。 だけど…… 急に隼斗が神木だと言われても…… 混乱するばかりで何の解決にも至らなかった。 ただ一つ言えること。 それは、隼斗の正体について、知らないふりをしなければいけないことだ、と感じた。