どのくらい時間が経ったのか分からない。 あたしはベンチに座り、ぽかーんと宙を眺めていた。 頭の中を隼斗の笑顔がよぎり、慌てて頭を振る。 思うことはただ一つ。 隼斗が神木なら、あたしは隼斗と一緒にいることなんて出来ない。 逃げなきゃ。 ここから、逃げなきゃ! あたしがやっと腰を上げたときだった……