「美優だろ? どうしてたんだよ、一年間も俺の連絡を無視して!」 無視したのは、忘れようと思ったから。 それでも、鈍感なあなたは気付かないの? 恐る恐る顔を上げる。 胸が苦しくて、ぐしゃぐしゃになって。 張り裂けてしまいそう。 あたしの目の前にはあたしの記憶のままの淳ちゃんがいて……。 そのオレンジの髪、細めの眉毛、いたずらそうな笑顔…… どれもあの時のままで。 胸がぎゅーっと痛む。