ー隼人sideー 「馬鹿野郎!!……てめぇ……」 あの時…… あの悪夢のような日、 目の前に横たわる城内の身体にしがみつき、俺は叫んでいた。 どうしてこんなことをしているのか。 俺はこの結末を望んでいたのではないか。 俺を目の敵にする城内を再起不能にする。 これで、俺に刃向かう奴はいなくなった。 なのに…… 「死ぬんじゃねぇ……」 思ってもいない言葉が飛び出す。 こいつは俺に一生罪を着て生きろって言うのか。 身を削って人を守っても、守られた人は幸せになるとは限らない。