「隼人……」 血の流れるその手は微かに体温を失っていて。 血気溢れるその顔は何時の間にか青白くなっている。 「馬鹿野郎……てめぇ……」 淳ちゃんは悪態をつくのに、その瞳は潤んでいて。 そして、産まれて初めて淳ちゃんの頬を涙が伝うのを見た。 「美優を置いてくんじゃねぇ!」