淳ちゃんがやっとバイクを停めた場所。
それは、がやがやと人が行き交う繁華街だった。
繁華街といっても健全な繁華街ではない。
いわゆる夜の街だ。
まだまだ空は白いというのに、客引きをしているお兄さんや、出勤途中のホステスが、わいわいと大きな声で騒いでいた。
淳ちゃんの働いている店がこの近くにあるのかもしれない。
だけど、この街は淳ちゃんに近寄ってはいけないと言われていた、神木が支配するあの街にそっくりで。
思わず歩を止めてしまう。
淳ちゃんはそんなあたしを見て、
「危険な匂いがするだろ」
楽しげにそう言った。



