この日、久しぶりにお兄ちゃんの話を聞いた。 ……お兄ちゃんの弱い本音を聞いた。 お兄ちゃんはカッコを付けるため、早々と女の人を抱こうとした。 だけど、一度も出来なかった。 それを女の人のせいにして、女の人をボコボコにしたりもした。 「時々思う。 俺は一生独りでツッパって生きてくんじゃねぇかって。 誰の訳にも立たず、ただ恐れられて」 決して泣かない不敵なお兄ちゃんの瞳が、少し潤んでいた。