何だか気分が沈んでいた。
いつの間にか、空も一雨降りそうな色に変わっていた。
遠くで雷鳴も聞こえる。
隼人、怖いよ、なんて言って、身を寄せたいと思った。
だけど、隼人は楽しそうに淳ちゃんと絡んでいて。
隼人と淳ちゃんがデキているなんて聞いても、今のあたしでは冗談では済まされないかもしれない。
「美優ちゃん!?」
不意に名前を呼ばれ、あたしは飛び上がった。
驚きのあまり階段を踏み外しそうになった。
そして、目の前の人物を見ると、さらに腰が抜けそうになったのだ。
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