ー淳sideー 「美優、もう家にいるってよ」 俺は隣りでうなだれる橘にそう告げ、ビールをぐいっと飲み干した。 ビールは俺の渇いた喉を癒してくれる。 これこそ命の水だ。 だが、橘は女々しくちょびちょびっとグラスに口を付けるのみ。 「美優のことは悪かったよ」 あまりに暗すぎる橘に、思わずそう言った。 それにしても、神木ともあろう男がこのザマかよ。 あきれ笑いが込み上げる。 でも、こいつの戦闘能力は健在のままのようで、ふとしたときにスイッチが入る。 ……恐ろしい野郎だ。