素敵彼氏の裏の顔




「ごめんね、隼斗。

せっかくの新歓なのに」



「ううん、美優が泣いてるのに放っておけないでしょ」




優しすぎる隼斗に胸が痛む。



隼斗だって好き好んであたしの世話をしている訳ではない。

きっと、自分が泣かせてしまったと勘違いしているのだろう。

隼斗は関係ないよ。

隼斗みたいな優しい人に限って、絶対女を泣かせたりしないはず。






「美優。俺で良かったら、聞くよ?」



「え?」




隼斗は相変わらず優しい顔であたしを見ていて。

優しい隼斗にすがっちゃだめ、そう思っていたのにすがってしまうあたしがいた。