嬉しくて隼人を見上げた。
隼人もあたしを優しい瞳で見下ろしていた。
そんな最高のムードの中……
「おーい、お前ら!!
焼き鳥食わねぇ?」
すぐ横の屋台から、聞き慣れた大声が聞こえた。
馴染みのある声、しかも、最近やたら聞く声だった。
えっ!?
思わず屋台を見たあたしは、完全に固まっていた。
屋台には、黒いTシャツ姿で頭にタオルを巻いた淳ちゃんがいて、にやにや笑いながらあたしを見ている。
「誰かと思えばてめぇらか!!
仕方ねぇな、サービスしてやるよ」
淳ちゃんはげらげら笑いながら、焼きたての焼き鳥を差し出した。