ずっとこうしていたい。
思えば思うほど、時間はあっという間に過ぎていった。
ドキドキしながら隼人の後ろに乗り、身体全体で隼人を感じた。
隼人はやっぱり安全運転で。
一時間近くは運転していたに違いない。
それなのに、あたしにはまだまだ物足りなかったのだ。
隼人がバイクを停め、あたしの荷物まで持ってくれる。
どこまででも紳士な隼人。
だけど、あたしはそれどころではなかった。
隼人の家族との面会の時間は、急にあたしに訪れた。
あたし、嫌われないかな。
嫌がられないかな。
不安でいっぱいだった。
その間にも隼人は綺麗なマンションに入り、エレベーターのボタンを押す。
あたしの鼓動は最高潮。
ぎゅっと隼人のシャツを握った。