一瞬どきっとしたが、どうやら淳ちゃんは全く平気なようで。 わざとらしくにやにやしながら隼人を見ている。 隼人ははっと我に返ったような表情をして、慌てて胸ぐらを掴む手を離す。 どうやら、本当に淳ちゃんに嵌められたみたいだ。 「美優の前でそういうのやめてくれねぇ?」 勝ち誇ったように淳ちゃんが言うと、 「……ごめん、美優」 ばつが悪そうに謝る隼人。 あぁ…… あたしは今さら何とも思わないよ。 それよりも、 「淳ちゃんこそ隼人をいじめるのやめてよね!」 思わず隼人を庇っていた。