だが、
「城内。
冗談じゃなく、本気で妬くから。
だから、そういうのやめてくれる?」
穏やかに言う隼人。
あたしの胸が再びきゅんという。
妬くって……
隼人、淳ちゃんの行為に嫉妬するなんて……
何だか嬉しくなって、にやけるあたしがいた。
嫉妬するのはあたしだけではないんだ。
「橘。お前マジでキモいな」
淳ちゃんはなぜか上機嫌で笑っていた。
完全に隼人に言いくるめられているのに気付いていない。
隼人を敗北させたと勘違いしているのかもしれない。
あたしは、そんなお馬鹿で単純な淳ちゃんも大好き。
……お兄さんとして、だけど。



