男の人の部屋に入ったのは、高校二年の時が最後だ。




淳ちゃんのぐしゃぐしゃに散らかった部屋。

足の踏み場がないくらいにバイクの雑誌が散らばっていて、煙草臭いあの部屋。

男の部屋なんて、そんなものだと思っていた。




だけど……






「わぁ……」




隼人の部屋は、モデルルームかと思うくらいに綺麗で、整理整頓されていて、センスがあった。

あぁ、やっぱり隼人は素敵すぎる。





「淳ちゃんとは全然違う……」




思わず口に出してしまった。

隼人、怒るかなぁなんて思ったが、



「似たもの同士だよ」



そう言って隼人は笑った。