だけど……
だけど……
「ご……ごめんなさい」
謝ることしか出来ないあたし。
今にも襲いかかってきそうな金髪に頭を下げる。
身体がガクガクと震えていた。
ごめんなさい。
本当にごめんなさい。
だから、もう勘弁してください。
必死に涙を我慢する。
こんな男の前で、死んでも泣いてやらないと自分に言い聞かす。
「大人しく吐けよ」
ぐっと口を閉じたあたしの髪を、不意に金髪が引っつかんだ。
髪がもげてしまいそうに痛い。
そのまま無理矢理顔をぐいっと上げさせられる。
顔を上げたあたしの目に映ったもの。
それは、あたしを見て勝ち誇ったドヤ顔をかます金髪の背後にいる……
ブラックホールよりもどす黒いオーラを放つ隼人だった。



