素敵彼氏の裏の顔




身体を震えが走る。

何をされるんだろうと恐怖で満たされる。



だけど……


だけど、負けない。





「神木なんて、知りません」



「あぁ!?」




再び凄む金髪。

あたしの腕を握る手に、さらに力が入った。

あたしはきっと、泣きそうな顔で金髪を見上げている。





「てめぇ、神木を呼び捨てにしていいと思ってんのか?

ガキのくせに!」




どうやら、あたしが神木の名を呼び捨てにしたことに腹を立てているらしい。

よく考えたら、一浪した隼人はあたしよりも先輩で。

普通なら、神木先輩とか呼ばないといけないのかもしれない。