「もうっ、美優ボーッとしてるんだから!」 そう言いながら、本題を切り出す楓。 その本題というのも…… 「今日、テニスサークルの新歓だよね。 かっこいい彼氏ゲットしなきゃ!」 という話だったのだ。 「だよねー」 何となく同調するあたし。 本音は、彼氏なんて探す気にもなれない。 淳ちゃんのことはもう諦めている。 だけど、この先淳ちゃん以上に好きになれる人が現れる気がしなかったのだ。