金髪は嬉しそうに顔を明るくする。

どうやら、淳ちゃんが話を聞いてくれるようでホッとしたのだろう。

先ほどまでの敵意なんて無かったかのように、金髪は話を始めた。




「俺らの後輩、卓也がやられた。

客で来た女に手ェ出して、そしたらその女の彼氏が殴り込んできて」





はぁ……低レベルな話。

あたしはこんな人たちと関わりたくないし、隼斗だって然りだろう。





「そいつ、暴力団だった。

卓也はそいつに連れていかれて……

生きていればいいけど」




だから、神木に助けてもらいたい。

神木なら、暴力団にでも楽勝だというのだ。






楽勝なわけないじゃん。

この人は、本物の馬鹿だ。

隼斗は……普通の大学生じゃん。