扉に【まこ】と書かれたボードが吊り下がっている扉。 「まーこ。入るよ」 「ん〜」 何かを食べてるみたいな真子の声が中から聞こえる。 こんな時間に、真子は何を食べてんだ? 太る太る、って毎日のように言ってるくせに、ダメダメじゃんか。 中に入ると、真子はベッドに寝転がって、毎月買っている雑誌を読んでいた。 ……何も食べてない…? とりあえず、真子のベッドのすぐ側に座る。 「………」 「…まこ?」 いつもは何かじゃべるはずの真子が、今日は何もしゃべらない。