真子の部屋に戻る途中にリビングに寄って、おばさんに謝っておいた。




案の定、『やだあ!そんなこと瑠偉くんは気にしないで!!瑠偉くんが一番最後で申し訳ないのはこっちだから!』と、逆に謝られた。




いや、俺が一番最後なのはいつものことだし。




ていうか、大体男って一番最後じゃないの?




俺んちだって、親父が一番最後に風呂に入るし。




まあ、いいか。




俺は真子が置いといてくれたタオルを首にかけて、少しだけ髪の毛を整えながら廊下を歩く。




この廊下を歩くのは、これで何回目になるんだろう。




これからも俺はこの廊下を歩くことが出来るのかなあ、なんて、しんみりしたことを考えながら、扉をノックした。