何を言ってるのか理解出来なくて、ぼーっと真子の顔を見つめていた。
「あたしが言いたいのは……教室でするなってこと!!!」
少し顔を赤らめながら、真子は俺の両頬を力いっぱいつねった。
「っへ…」
「わかったか、能無し」
痛いって、ほんと。
眉間にシワを寄せながら、うんうんと頷いた。
やっと手を離してくれたときには、俺のほっぺは多分赤色になってるだろう……。
ていうか、能無しって……。
ヒドクナイデスカ。
でも、言葉遣いが悪くなっても、やっぱり真子は変わらず可愛い。
だって、ほら。
真子は自分のお弁当についてた保冷剤を出して、俺に手渡してくれた。


