真子起きて、と言おうと思ったけど、真子の肩をそっと叩いた。 「ん…」 まもなく〜西駅〜、というアナウンスと共に、真子はムクっと俺の肩から起き上がった。 「るい…ありがと」 頬を手で覆いながら、まだ少し眠たそうな目をパチパチと瞬きさせる。 今日も、黒くてくるんとカールした睫毛は健在だ。 「降りよ」 「うんっ」 真子の手を引いて、俺たちは電車を降りた。