「まこ、おいで」




倒れてきた真子の耳元でそっと呟く。




と、同時に真子の肩を引き寄せて俺の肩にもたれさせた。




すると真子は安心したように、俺の腕をギュッと掴んで、心地よい寝息をたてはじめた。




周りから見たら、俺たちバカップルに見えてんのかな?




いや、俺だって自分がバカップルってことは自覚してんだけどさ。




電車でイチャイチャするのは非常識だっていうし、このくらいなら大丈夫かな。




そんなことを考えていたら、もう次の駅で学校の最寄り駅だ。




だんだん電車の中には学校の生徒も増えていて、少し視線を感じる。