「もういいから帰ろー?誰かさんのせいで眠い!」 そう言って、俺の手を引いて早歩きをする。 俺は溜まった涙を引っ込めて、真子に追いついた。 「ねー、あたし、お家デートしたいな」 「え?」 「どっか行くのもいいけど、のんびりしたいの。けど1人じゃつまんないし」 「俺が必要なんだ?」 俺は真子を覗き込んで、ニッと笑った。