俺の彼女が可愛すぎて辛いんですけど






「あっ…また斜めに…」




と、眉間にシワを寄せた高橋。




高橋はまっすぐスッと筆を抜くような感じにするのが苦手なのか。




とりあえず、出来る限りのアドバイス。




「なんだろ。まっすぐ書かなきゃって筆に意識集中させるよりも、肘に意識させて、手は動かさずに肘を後ろに引くみたいにしてみて」




アドバイスや説明をするのはあまり得意じゃない。




というか、人を慰めるとかそういう類のものは苦手。




部長をやるのも最初は悩んだけど、元部長が推薦してくれたり、なんてこともあって…。




そんなことを考えているうちに、高橋は俺が言ったことを意識してもう一枚書いたものを俺に差し出した。




「どうっすか?」