「まーこっ」




俺は小走りで真子に近づいて、後ろから軽く抱きしめた。




これがよく、少女漫画とかに出てくる…あの…。




鬼ごっことかそういうのしてて、彼女に『つかまえたっ』とか言いながら後ろから軽くハグするやつ。




まあ俺の場合?軽いハグじゃねえけど。




だからといって、ガッツリハグじゃねえよ。




いくらなんでも公衆の面前でこんなこと…って、俺がそんなこと言っても何の説得力もないよなー。



うん、わかってるわかってる。




「ちょ…っ、瑠偉こんなとこで何を…っっ」




俺の腕はしっかり真子を捕らえてます。




真子は頑張って俺の腕を解こうとしてます。




人通りが少なくてよかったねぇ。

それに、俺らのクラスがある階でよかったねぇ。




多学年の階だったらドン引きだ、こりゃ。