家に帰ると、母さんが卒業式で撮った写真を印刷してた。 やることはっや。 『あら真子ちゃん、一旦家に帰るんじゃなかったの?』 と言われて、『めんどくさくなっちゃったので、そのまま来ちゃいましたっ』 と早口で言ってた。 涙堪えてるの、バレバレ…。 母さんを無視して部屋に上がった。 「待って瑠偉…はやいよ…っ」 「待てない」 手を引っ張りながら、走って階段を登る。 待てないよ。 今すぐ真子を抱きしめたいんだから。