「真子ぉ〜…」
「あーもう……ほんとに…」
思いっきり真子の肩にしがみついた。
泣くって。
真子も先生んとこ行ったら泣くって…。
ウザそうにしながらも真子の手が俺の背中に回っていて、それも泣けた。
ずるい。
全部ずるい。
「水谷真子」
「はい」
落ち着いた頃に真子の名前が呼ばれて、うるうるしながら真子が卒業証書を受け取るところを見た。
「なんか大変そうだけど…頑張れよ。お似合いすぎて目のやり場に困るカップルだったよ、お前ら」
「……ありがとうございます…」
「片桐が勉強サボったら、見てやってくれ」
「…仕方ないので見てあげますよ」
ふんわり笑った真子と、泣いてる先生が握手。
真子が席に戻ってくる前に、真子のもとに走った。


