そんなことをぼーっとしながら考えていたら、真子が振り返った。
「ちょっと、あたし見てるなら手伝ってよ」
その歪んだ表情もかわいい…
とか言ったら今度こそ脇腹どころじゃなくて、本気パンチきそうだからやめておく。
「…ねえ真子」
「…なに?」
「ごめんやっぱ抱きついていい?」
俺、自分でもわかってる。
真子にくっつきすぎだって。
ぎゅーってしすぎだって。
でも、俺、それが一番真子を近くに感じられる方法だって思うんだよね。
「……………いい、けど」
「ありがと」
一旦水を止めてくれたけど、『そのままでいいから』って言った。
腰に手を回して、後ろからゆっくり抱きしめた。
あったかい…。


