真子の元へ行くと、またため息をつかれた。
だって気になったんだもん。
仕方ねえじゃん。
「盗み聞きしたの何回目?しかもそれがあたしにばれるの何回目?」
「わかんねー。けどどっちも同じ回数なのは覚えてる」
真子の怒りを静めようと、俺は出来るだけ笑顔で対応。
「あのさ、告白してる人に申し訳ないでしょ!気づいてないからいいものの…。せっかく勇気だして告白してくれてるのに…」
話を聞いてると、さっきから真子は告白してくれた奴らをかばってるように聞こえる。
真子の彼氏は俺だよ。
そうだろ?
「瑠偉聞いてる?盗み聞きとか、ほんと趣味悪いんだからね?」
瑠偉…。
また呼び捨て。
俺知ってるよ?
さっき真子、『あたし瑠偉くんが好きなの』って、くん付けだった。