先生が『ちょっと触るから痛かったら言ってね』と言って捻った部分を触ると



真子の顔が歪んだ。



「…っ」


「ここが痛い?じゃあ湿布貼っておくわね。あと、ちゃんと病院行った方がいいからね。

ただ捻っただけだと思って、放置して悪化することもあるんだから」


「…はい…」



あの真子の痛そうな顔…。



二度と見たくないし、絶対にさせたくない顔だった。



出来るものなら俺が代わってやりたい…。



「早退して、保護者の方に迎えに来てもらう?車で帰った方がいいかも」


「あ…お母さん…仕事なんで…」


「あら。じゃあ…」




そうだよな、真子の母さん今はパートの時間だよな。



だからと言って、真子がこのまま学校にいるのもあれだし。



俺は車もないし、役立たずかもしんないけど…。