クリスティーヌはそれだけ答えた。

 それ以外のことは言えないが、これは言っても大丈夫だろうとクリスティーヌは思ったのだった。

「…神の子?」

 王子が呟く。

「それって、つまり――」

 王子が言いかけた時だ。

 王宮の方から怒号と悲鳴が聞こえた。