『もう少し気ぃつけろよ…出なきゃ俺…心配で離れられなくなんだろ?せめて下向いて歩くとかさ…』





「そ、そうだよね…」





そうして下を向いて歩く私…







いきなり頭をガシっと掴まれる。






『…前に電柱…』






「あ…ホントだ…あはは…」





『やっぱ下向いて歩くのも無し!』






「ご、ごめんね…」





シュンとする私に中川君は、手を握ってこう言った。






『下向いてたら、まどかの顔見れないって気付いた…だから…まどかは俺だけ見て歩いてて。…ちゃんと転ばないように守るから。』





そうして…大きな体をかがめて、私の顔を覗き込むように、キスをくれた…











end