一瞬、和弘の顔が浮かんだ。






「行くよ…。すごく頑張って予約してくれたんでしょ?」






もう和弘とは会えなくなったんだし…






「…行ってきます。」






お父さんの顔を見れずに家を出る。






学校へ行って、模試を受ける。





問題は全然解けないし、…和弘の気持ちは見えないし…ホント最悪…。





全教科模試が終わって、喜ぶクラスメイトをぼんやりと眺めていた…





『…美。…裕美!』






「え?あぁごめんボーッとしてた…。」






いつの間にか目の前には、真由美とまどかの姿があって、帰ろうとしない私を覗き込んでいた。