昼休みが、終わってすぐ…

いきなり、唐突に…雨が降りだした。

明日香は、教室で席に着いて、授業の準備をしてる時に、雨に気づいた。

「雨…」

外を…世界を隠すような

強い雨。

雨のカーテンは、窓から見える景色を暗くし、心にも陰を落とす。

だけど、まだ…明日香の心を、不安にはさせなかった。少し憂鬱にはなったけど…。

「止むよね…」


明日香の予想は外れ…


雨は放課後まで、降り続けた。

止む気配はなく…。




だけど、

授業が終わると、薄暗い廊下を、明日香は歩いていく。

廊下の左の窓の向こうは、雨が降り続けている

雨なんて、明日香には関係なかった。

明日香の気持ちは、渡り廊下に急いでいた。