黄昏に香る音色

次の日。

昼はいつも、里美と食べていたけど、

今日から1人。

里美は、高橋くんとランチらしい。

幸せでよかったけど…

少し寂しい。

明日香は、いつものように、体育館の裏のベンチで、サンドイッチをパクついていると、

優一が、顔をだした。

「先生!」

びっくりする明日香に、優一は頭をかき、

「ごめん。癖だな…ここに来るのは。あれ?今日は1人?有沢さんは」

「ちょっと…」

口ごもる明日香に、優一は肩をすくめ、

「別に、関係ないか…」

そう言うと、その場を去ろうとしたが…優一は思い出したように、振り返り、

明日香を見、笑いかけた。

「今日は、元気そうだね。よかった」

「え」

優一の言葉に、驚く明日香。

優一は、優しく微笑み、

話題を変えた。

「先生は、大変だね…。今から授業まで、勉強だ」

優一は、そう言うと、ベンチ前から、消えていった。