あきれてしまう…。

男勝りで、恋愛恋愛と騒ぐタイプではないが、

密かに、イケメン好きであることを、

明日香は、最近知った。

軽く頭を抱える明日香に、

トドメの一言が発せられる。

「あんたも、入部したから。その場で、2枚書いたから」

里美は、2本目の緑茶を開ける。

「どうして興味を?って滝川部長が…潤んだ瞳できいてくるから」

里美はウットリとし、

「親友が、音楽をやっていてと言ったら…ぜひ、会いたいというのよ!だから、手っ取り早く入部させたの」

「か、勝手に!?」

「ちゃんと〜忙しいから、たまにしか…顔は出せないと、いっておいたから!ナイス!あ☆た☆し」

里美は、自分で納得気に頷いた。

「あのねえ!」

「今日。一緒に、顔出すからね。そんなに時間、とらさないから」

里美は、緑茶も飲み終えると、

明日香の手を握り締め、

「仕方がないじゃない!運命の人の望みなんだから」

明日香が、何か言おうとすると、

里美はぎろっと睨み、

「それとも何?運命なんてあきらめて、過去にしがみついて、泣いてたらいいの!なんて、ひどい親友!いえ、もう親友でも友達でもないなら、いいわ」

少し芝居がかった里美の口調に、明日香は観念した。

「わかったわよ」