世話になった先生や、同じ実習生に、最後の挨拶を済ませ、

優一は、メモに書いてある場所に、向かう。




渡り廊下。

久々に、向かうその場所に、

優一は、緊張していた。


廊下を抜けると、青空が広がった。

すぐ目の前に、体育館。

右手には、グラウンドが、一望できた。

手摺りの、思い出の定位置に、

彼女はいた。

なつかしそうに、優一は、目を細める。

振り返った少女の笑顔に、

優一の過去が、広がった。








優一を見つけ、


微笑む少女…。


日光に照らされて、


キラキラ輝く少女は、


過去ではなく、


現在。





明日香だった。