「俺が離すと思う?」 なんて意地が悪いんだ、俺は とかね、思ってないけど(笑) 「思わなくもないけど?」 はい? どういうこと……? 「だってね~……」 やけに嬉しそうに顔を口角を上げて綺麗な顔を歪ませ、綺麗な髪を耳にかける。 その仕草に目を奪われるも、すぐに言葉に意識を移す。 ゆっくりと雅な口が開く。