「……っ」 「えっ、待って泣くなよぉ」 頭を撫でてくれる手は大きくて優しくて、優しい声が近くにあって、長い腕は私を抱き締めてくれている。 すべてが私を幸せにしてくれる……… そんな時間も束の間、 「な~おちゃんっ!昼休み、何を勘違いして怒ってたのかな~ぁ?」 すごく黒い笑みを浮かべる彼は、今まで照れていたのが嘘のように、今は怒りを感じられる。